ZERO1
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2009年05月27日

レスラーズメモリー第一回 日高郁人「男の引き際」

毎年恒例の靖国神社大会。

開場後、リングを眺めていると「日高さん」と声がした。
振り返ると湟川満正(ほりかわみつまさ)さんがいた。湟川さんはよく会場に応援に来てくれていたが、今回は忙しいと訊いていたので遠慮していた。
と言うのも…

日高「今月一杯で東京離れるって訊いていたから、忙しいかと思って…。いつ発つんですか?」

湟川「来週発ちます!」

そう言って湟川さんはにこやかに笑った。


hori_hidaka.jpg益田市出身のキックボクサー湟川満正は昨年11月9日、ZERO1−MAX益田市民体育館大会でのエキシビジョンマッチで僕とグローブを交えてリングを降りた。

僕はプロレスラー。
そのリングに上がることを迷った。
だけど、いまは本当に受けて良かったと思っている。

終了のゴングが鳴った瞬間の湟川さんの笑顔(ちなみに僕は泣き顔)、そして「最後に日高さんとやれて良かった」と言ってくれたその言葉。

いずれも“リング上の湟川満正”からは想像も出来ない。
現役時代の湟川さんは勝っても表情を崩さず、あるときは判定負けを喫した瞬間、ロープをまたいで退場した。
そんな湟川さんだからこそふたりで共有したわずか3分間のリングは僕の心に深く刻まれている。

そして、その時間のためには小林聡さん始め多くの方の深い想いがあった。

僕が初めて引退の相手を務めたプロのファイターはキックボクサー。

湟川満正さんはいまは東京を離れて第2の人生を送っている。
いつの日か再会するときは、僕たちの故郷益田の小汚い居酒屋で語り合いたいと思う。

hori_hidaka3.jpg

次週は藤田ミノルさんに「レスラーズメモリー!」



「ZERO1 Energy '08」
2008年11月9日 島根・益田市民体育館

<全日本キックボクシング連盟ウェルター級1位 益田市出身 湟川満正選手 引退セレモニー スペシャルエキシビションマッチ 3分1R>
△湟川満正(時間切れ引き分け)日高郁人△

posted by ZERO1 NEWS at 00:00 | レスラーズメモリー
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